企業の安定的、永続的な発展のためには、経営者は適切な「リスクマネジメント」を常にこころがけておく必要があります。
生命保険を利用したリスクマネジメントのポイントをわかりやすくご紹介します。
企業経営のための生命保険を活用したリスクマネジメント5つのポイント
経営者が企業経営上抱える人的リスクは、大きく次の5つに分類できます。自社の状況と照らし、不足している部分があれば、すぐに対策を講じる必要があります。
- 役員退職慰労金・弔慰金対策
- 運転資金対策
- 借入金対策
- 事業継承・相続対策
- 福利厚生対策
ご検討・ご契約にあたっては、設計書(契約概要)・重要事項のお知らせ(注意喚起情
報)ご契約のしおり、約款を必ずご覧下さい。
1.役員退職慰労金対策・弔慰金対策
経営者がご勇退後に豊かな老後をおくるための生存退職金として役員退職慰労金の準備が必要です。また、万一のときに残されたご家族の生活を支えるための死亡退職金として、役員退職慰労金および弔慰金の準備が必要です。
▼ポイント▼
役員退職慰労金には、役員の勇退時に支払われる「生存退職金」と、死亡時に支払われる「死亡退職金」があり、その算定方法は一般的に同じ方式をとります。
過大な役員退職慰労金は、損金算入を否認されるケースがありますので、あらかじめ適正額の算定を行う必要があります。また、支給根拠を明確にするために「役員退職慰労金規定」を作成しておくことをおすすめします。
死亡退職金とは別枠で「弔慰金」を支払う会社も多く見られます。この場合、弔慰金として損金処理するには、死亡退職金との区別を明確にしておく必要があります。
一般的な役員退職慰労金・弔慰金の計算方法
死亡退職金・弔慰金‥‥‥1+2+3
生存退職金‥‥‥‥‥‥‥1+2
1.役員退職慰労金
最終報酬月額 × 在任年数 × 功績倍率※
※(参考)功績倍率モデル
(功績倍率は、資本金・従業員数などの要因により異なりますので、ご注意ください。)
会長 社長 副社長 専務 常務 取締役 監査役
2.8 3.2 2.8 2.6 2.3 2.0 2.0
2.功労加算金
(創業社長など、会社発展に特に構成があった場合などに退職慰労金に加算)
役員退職慰労金 × 0~30%
3.弔慰金
業務上の死亡 死亡時における賞与以外の報酬月額 × 36ヶ月
業務外の死亡 死亡時における賞与以外の報酬月額 × 6ヶ月
2.運転資金対策
経営者が万が一のときに後継者が円滑に事業を承継できるよう、当面の人件費(従業員の給与など)やその他事業継続に関わる資金などの運転資金の準備が必要です。
▼ポイント▼
運転資金とは、従業員の給与などの人件費とその他事業継続に必要な資金を指します。経営者が万一のときに、従業員の給与を何ヶ月分用意しておくのか、その他の緊急予備資金はいくら必要なのかを考慮する必要があります。
保険商品で運転資金を準備する場合、受取保険金には法人税がかかりますので、納税準備を考慮する必要があります。
運転資金の計算方法
従業員の月額給与総額 × 必要月数 + 緊急予備資金 + 納税準備資金
3.借入金対策
銀行などから事業資金を借り入れている場合は、経営者が万一のとき返済資金準備が必要です。
▼ポイント▼
企業が抱える負債には、流動負債(1年以内に返済期限が到来するもの)と固定負債(1年を超えて返済期限が到来するもの)があります。
借入金対策を講じるうえでポイントとなるのは流動負債であり、代表的なものに短期借入金、支払手形、買掛金、未払金などがあります。経営者が万一のときに備え、これらの返済資金の準備が必要です。
また、固定負債についても、当面の返済資金を準備しておく必要があります。
保険商品で経営者が万一ときの返済資金を準備する場合、受取保険金には法人税がかかりますので、納税準備資金を考慮する必要があります。
返済資金の目安
借入金 + 支払手形 + 買掛金・未支払など + 納税準備資金
4.事業承継・相続対策
経営者の相続財産に自社株が含まれるケースは多く、またその評価額が思いもよらぬ高額になることも珍しいことではありません。
スムーズな事業承継のためには、自社株買取の準備などの対策が必要です。
▼ポイント▼
経営者が万一の場合、取引相場のない株式(自社株)の評価は、相続税法の定めるところによります。その評価額が高い場合、後継者などの相続人に多額の相続税がかかり、事業継承に支障をきたすおそれがあります。
そこで、後継者が受け取った自社株を会社が買い取ることで納税資金にあてる方法が、有効な対策の一つとして考えられます。
保険商品で買取資金を準備する場合、受取保険金には法人税がかかりますので、納税準備資金を考慮する必要があります。
買取予定額の目安
1株あたりの評価額 × 被相続人の保有株式数 + 納税準備金
5.福利厚生対策
従業員が安心して働ける職場にするには、退職金などの福利厚生制度を充実させることが大切ですが、一時的に多額の費用が発生し業績に悪影響を及ぼすことのないよう、計画的な準備が必要です。
▼ポイント▼
従業員の福利厚生としては退職金制度が一般的ですが、退職金には中途退職時、定年時に支払われる「生存退職金」と、死亡時に支払われる「死亡退職金」があります。
保険商品などを活用し退職金を準備することで、計画的かつ確実に退職金を支払うことができます。
「保険募集は、吉田グループの保険募集代理店株式会社吉田経営会計事務所が行ないます」